間違った親指重心というのを以前説明してみました。ふくらはぎの外側が張ったり。。
外反母趾だったり。。というのが間違った親指重心の代表例でした。
では、正しい親指重心にもっていくにはどうすればいいのでしょう?
というのが今回の話です。
親指重心というより母指球重心なのですが。。
そのためには足を長く使って!とか背中を固めないで!とかデコルテ広く!腕長く!肩の力抜いて!・・・きりがない。。
前回の話に則って改善方法を挙げるなら-”足の外側に力が入らないようにする”-ということになります。そして・・
-”足の外側に力が入らないようにする”-ためには-”骨盤を後傾させない”-ということ。
でも骨盤を前傾!というと、出っ尻にして背中を固めてしまうという間違いが一番多いです。それだったら骨盤後傾のままで力が抜けていたほうがいい。。
出っ尻にすると一見、骨盤が前傾しているように見えますが、それは後傾した骨盤を腰の付根で反り腰にしてるだけなので骨盤は前傾していません。むしろ余計な力が入っただけ・・という結果に。
確かに骨盤の前傾と出っ尻(骨盤の後傾)との差は、見分けづらいといえば見分けづらいので、まずはこれをご自身で確認してみましょう。やり方は簡単で。。2番プリエを使います。
ただし力を抜いた状態で行います。
足幅も腰幅くらい。。爪先の開きも左右45度ずつくらい。。とにかくアマめの2番です。そこからプリエしてみましょう、いかがですか?
母指球に体重が集まってくるようなら骨盤は前傾しています。
ここで細かい話をすると・・・母指球に体重が集まる=踵が軽くなるということです。
ですからプリエを深くしていくと踵が前にせり出してきて自然とアンディオールします。
踵の重さが母指球に移動する。。その結果としてアンディオールする。。バーレッスンでのプリエは、こんな重心移動を確認したいですね。
さて、プリエしても踵が床を捉え続ける(踵の重さが抜けない)方。。骨盤が後傾しています。特徴としてはお尻が踵より後ろに出てしまう。だからといって、お尻を引っ込めると今度は恥骨が前に出てしまう。結局、骨盤が後傾したままどんなに頑張っても、先ほどのような重心移動によるアンディオールにはなり得ません。
ということで正しい母指球重心のための改善策として”骨盤を後傾させないプリエ”を提案したいと思います。以下の図のように行います。。
お尻の上、中臀筋の辺りに手を置いて肩の力を抜きます。
そこから手の位置は変えずにプリエして体が滑り落ちていくように。これだけです。
これで踵が軽くなる感覚があれば母指球に重心が集まります。
やってることは骨盤が後傾して足の外側に入る力を手で止めている、だけです。。
この動作によって、肩甲骨が締まって胸が張る、とか背中が反ってあばらが開くのを手で止められる、とかあるのですが説明し始めるとキリが無いので。。。
先ずはこれで”母指球に重心が移動することで自然とアンディオールする”そんな感覚を掴んでいただければ正しい母指球重心へのきっかけになると思います。