「ある程度の年数を重ねてある程度の振りはこなせるようになって来ました。
でも、発表会での自分の映像を観て愕然としてしまう…何か自分の踊りが汚い‥ていうか、一つも出来てない‥」
初めて舞台を踏んだ後によくある感想ですね。。それが自分を客観的に観る良い機会となって、飛躍的に上手くなっていったりもします。
例えば、バレエならバーレッスンに立ち還ってプリエやタンジュの研究に勤しんだり・・・すると頑張った甲斐あって少しはバレエっぽくなってくる‥でも、自分の思う踊る姿には程遠い‥
確かに、上手い人というのは登場してきただけでその様子がいい・・そう、佇まいが違う。ところで、佇まい…とは立ち方なのでしょうか?‥
ちょっと言葉の意味を調べてみると・・”立っているようす。また、そこにあるもののありさま。そのもののかもし出す雰囲気”
なるほど、所作や雰囲気という意味合いが大きいかと思っていましたが”立ち姿”という意味合いも強いようですね。
立ち方ではございません!と言いたかったのですが、そうもいかないようで♪‥
でも佇まいの良い方というのは、歩く姿もまた様子がいいものです。
今回はバーレッスンよりもう一つ手前のバレエの立ち方。。よりも手前、普段の歩く姿。ここに”佇まい”を見ていこうと思います。ご自身の踊る姿に「一つもできてない・・」という真摯な反省を持たれる方々へエールを!といった心持で書いていきますが、参考になれば幸いです。先ずは・・・この図から。。
立った姿勢から一歩踏み出した姿です。
体側のラインが分かりやすいように右手は横に上げています。
比べてみると・・・
左(緑図)の方が胸を張ったような歩き方に見えますね。
例によって重ねてみます。
すると、あらら‥かなり違いますね。
お伝えしたかった踊りにおける”佇まい”の答えも出てしまいました。その答えとは -軸足への乗り込み- です。
左(緑図)の方は、右足外くるぶしの真上に上半身体側のラインがあります。ここが軸足に乗っている処です。
つまり、バーレッスンをこの軸足に乗り込んだ姿勢で始める‥終わる。。そうすれば、いつの間にか踊りにおける佇まいをまとうようになる(・・・ハズ(-_-;) )
というよりも、軸を外れたところでレッスンしていてもあまり意味がない(・・・トオモウデショ(-_-;) )
だからと言ってバーについてから、うんしょ!うんしょ!と体側ラインを足のラインに乗せ込んでも所詮、張りぼての佇まいにしかならない。バーレッスンの順番が一つ終わってみれば既にその軸は崩れていることでしょう。
今回、”歩く姿に佇まいを見る”というテーマにしたのは、何気なく歩いている時からこの軸に乗り込んでほしいからです。ここで、一歩踏み出す瞬間を見てみます。
両方とも右足着地の寸前です。
観察のポイントは・・
①左かかと・・・左(緑図)の方は浮いていますが、右(赤図)の方は床にべったり着いています。
②右足・・・左(緑図)の方は膝の曲がりが少ない。
③上半身体側ラインと右足の位置・・・
左(緑図)の方が右足との離れ方が小さい。
3つのポイントは全て、歩き出しの初動の違いによるものです。
その辺りは、次回に<(_ _)>