かなり以前にこんな図を使って引き上げを説明していたのを思い出しました。
それを上半身だけでなく全身での説明にすればドゥバンの時の軸になるなぁ。。
と思い、今回は”ドゥバンの軸”です。
折角なので前回とは違う視点でアプローチしてみます。
ー違う視点とは?ー
前回が体の前面と上半身だったので、今回は体の背面と全身についてといった感じです。
さて、ドゥバンの時の軸で一番気になるのが身長が低くなってしまうこと。
デリエールの時の軸は高い位置で軸が取れるのに、ドゥバンになると急に低くなる。
原因はドゥバンに出す足の付け根。。そこに力が入ってしまうこと。
”足の付け根を折る”というより”足の付け根を縮めて”しまいます。
そうなると屈筋群主導の体の使い方になるので当然、全身縮んでしまう・・と、そこを細かく説明しても分かり難くなるだけですから、そういうところが根幹になるということだけ意識していただいて・・・。
冒頭の図にあったのと同じまず軽く上を見るような動作・・・ここで力を抜くことで首肩の力が抜けます。
ここを首の後ろの筋肉を使って上を向いてしまうと、首肩の力は抜けません。この初動がまず重要です。
以前は”耳を体側のラインに持ってくる”という書き方をしていましたが、そもそも”体側のライン”の意識が難しいので別のアプローチで。
最近、お客さんにお伝えしているのは「横断歩道の赤信号をボーッと眺めて待ってるような状態」・・それでも力が抜けない方には「口もポカンとなっていいですから」・・といった感じ。。
ホントはそこまでいかなくても耳が真正面を向くくらいの感覚。。目線はちょっと上を向いてるような感覚になると思いますが、そこが首肩の力が抜ける位置。
その位置から、また耳を意識します(右側の図)。
耳の穴が動かないように(耳の穴を軸にして)うつむいてきます(図の赤い矢印が描く円が耳の穴を軸にした円です)。そうすると後頭部が後ろに行って(赤い円が埋まる感じになります)、さらに頭頂部は上に上がって(赤い円から少し飛び出す)。。
ここで首肩の力が抜けていれば背骨が引き抜かれるような、腰の付け根の骨まで引っ張られるような感じになります。ここに来ると身長の高いままの軸が出来上がります。
なんだ?コレ・・・と思われるこの姿勢、実はみなさんよくご存じの姿勢です。
それは身長計に乗ってなるべく身長を高く見せようとしてる姿勢と同じなんです。そこでも同じ、首肩に力が入っていれば身長は少しも変わらないんですが。。
もう一つ!後頭部が後ろに行くので重心も踵に移動していきます。
そうすると足の指先がフワフワと軽くなる感じに。。
その先に足を出していければ鼠径部を縮めることなくドゥバンのポジションに入れます。ドゥバンの時に身長が低くなる屈筋群主導の体の使い方に対して、これなら伸筋群主導の使い方になるので全身のびのびと使っていけるということです。。
なにはともあれ一番大事なのは初動です。。首肩の力が抜けるかどうか?にかかってます。