「レッスン前のアップって何やってますか?」
お客さんとの話の中でふと尋ねてみたのですが、床でなんやかんやとダラダラやっているみたい。。すかさず「フロアーでのストレッチって、良くないんですよね」と困惑顔で聞いてくる。フロアーでのストレッチの難しさは、以前よく話していたからなんでしょう。
フロアーでのストレッチは、床に腰を下ろす時点で引き上げながら降りていき、坐骨で床面を捉える必要があるので恐らく引き上がった人しかできないと思うんです。
ですから、グイグイやらずにダラダラやっていただいてるのは結構だと思いますよ。。でも、なんかやった方がいいでしょうし・・・そうだ!
「タオル体操をバーでやってみたらいかがでしょう?」
前腿や鼠径部を使わないようにタオルで補助して腿裏を伸ばす!タオル体操。
それをタオルの代わりにバーに踵をひっかけてモジモジと伸ばせば良いではないか!良いではないか!
こんな感じです。
こうですか?
・・・あれ?
(´;ω;`)踵が・・届かない・・
(; ・`д・´)片足でやりましょう
か・・
・・と、片足でやったのが功を奏したわけなのですが!片足でやるとこんな感じ。
図にすると頭と胴体と骨盤とが重なってしまう(左図)ので
骨盤部分だけ抜き出すとこんな感じ(右図)。
バーに引っ掛けてる足 と 床に転がっている足 をそれぞれ観察してみると・・
・バーに引っ掛けてる足 は長く伸びている。それに対して、
・床に転がっている足 はアンディオールしたカエル足でとても力が抜けている。
これが立った姿勢であれば、軸足が長く伸びてパッセの足が自然にアンディオールした状態。。
バーに引っ掛けてる足 が長く伸びているのには、骨盤の伸びしろ部分があるわけです。
つまり、骨盤から足として使うことで長い軸足になる。
このストレッチは”骨盤から足として使うための骨盤可動性のストレッチ”といったところでしょう。
ついでに骨盤から足として使った時のパッセの状態について少し書いておきます。
中央図の短く使う足の場合
体の軸がセンターにあるのが特徴です。これが一番見て取れるのが舞台上を歩いて移動するとき。。膝が曲がって本当に歩いてる人になってしまいます。
他にはパッセの足を鼠径部の力で上げるので、ウエストが縮む、膝が曲がる、軸が低い、肩が上がる・・・
右図の長く使う足の場合
体の軸が軸足側にあるのが特徴です。これで舞台上を歩いてる姿を見ると。。膝が伸びて内腿の隙間なく、5番で歩いてるのがわかります。
他の特徴は、短く使う足の場合の真逆になります。
でも、これやると「骨盤を動かさない!」と怒られるかも・・
まあ、何をやるにしても(スポーツでも、楽器でも、会議でも、はたまた机にかじりつくときでも)柔軟な腰は必須ですから、バレエも例外ではないと思います。
今回は、骨盤から足として使う。。それを体感できるかもしれないストレッチ!?の紹介でした。