「仙骨を立てて」と注意される方はどういう方でしょうか?
一言で言えば、いわゆる出っ尻・反り腰な方です。
そもそもなぜ?出っ尻・反り腰になるのでしょう。。。それは・・
踵を軸に爪先を開く1番ポジション、に入る方に多く見られる傾向があります。
踵軸で爪先開くと重心は踵に集中します。
左図の黄色の筒状のエリアが踵軸で爪先開いた時に
踵の上にいる体の部分。
黄色のエリアに入っていない部分
< 黄色のエリアに入っている部分
・・・となっています。圧倒的に。。
この状態ではバランス出来ずに後ろに倒れてしまいます。
そこで無意識のうちに調整して下のような体勢になります。
黄色のエリアから前に出る部分を作らないと前後のバランスが取れません
大抵は・・・頭を前に出すことでバランスします。
肩甲骨が開いて肩甲骨の間の背骨が出て来て、
デコルテラインが落ちるのも特徴でしょう。
背中が広がって前が落ちるイメージ。。
出っ尻・反り腰になるのは、この体勢から前に動こうとしたとき。。
前に移動するためには、より前に重さが必要になる。
つまり、黄色のエリアから前に出る部分を増やす必要があります。
そうなると、以下の図。。
体を前傾させることで黄色のエリアから前に出る部分を作ります。
ここで股関節から前に折ってしまう。
そうすると、鼠径部が縮んで・・お尻が後ろに出てしまいます。
ここで出っ尻が出来上がり。
さて、股関節から大きく前傾するのでお顔は下を向いてしまって前が見えなくなります。そこで・・
〇お顔を起こして、更に・・
〇背筋で背中を起こしてしまいます。
この背中を起こした時に、反り腰が出来上がってもう一つ・・
みぞおちの裏あたりの背骨を潰してしまいます。
これがとても厄介なんです、クセになるんですね。
出っ尻・反り腰の特徴といえばこの潰した背骨と縮んだ鼠径部!
この辺りの背骨を潰すと、頭の緊張が抜けずに夜眠れない、とか表情も怖い顔のまま(・・;)とかってことになる。対策としては色々ありますが、一番いいのは正座から後ろに寝る鼠径部伸ばし!でしょう。こういう方には特にキツイ体操ですが。。
さて、本題の”仙骨を立てる”です。
上の図のように頭と腰が離れていて踵よりお尻が後ろにあると、お尻がぴょこんと後ろに出てるように見えるので「仙骨を立てて!」と言いたくなります。
でも、仙骨は既に不必要なほど立っているんです。その立った仙骨を鼠径部を折って寝かしているのでそんな注意になる。
「仙骨を立てて!」=「鼠径部を伸ばして!」とご自身で置き換えてみるといいのではないでしょうか?
余談ですが、この仙骨を立てる!という動きを積極的につかうこともあります。
前のアチチュードなんかそうですね。