アンナバンの長い腕。。悩む方はかなり多いです。
悩みの発端となる原因の多くは、腕を長くすると肩が上がってしまうので力ずくで肩を下げてしまうケース(この時点で首は固まって顔が付けられなくなるのですが・・・)。
力ずくで肩を下げてしまうと、その次に肩甲骨の問題に発展します。。。
つまり肩甲骨から腕を使って!が出来なくなります。
それは力ずくで肩を下げたために、脇がつぶれて肩を下から支えられなくなる =
肩と首の筋肉で腕を支えるしかない という関係。
(肩をグッと下げると肩の三角筋に自然と力が入って、首が張るのが感じられると思います)というのをなんとなく踏まえて、アンナバンの長い腕を2種類見てみましょう。。
両方とも”アンナバンの長い腕”となっています。
いつも赤図・・・× 緑図・・・△ 青図・・・〇 のイメージで作図しているのですが・・・今回もその例に漏れず。。
確かに青図の方はパッセしているので、活きた腕になっている!というのはあります。
が、それにしても・・な赤図から見て行きましょう。
比べて見るとハッキリするのですが、赤図は胸が落ちて・・恥骨が出て・・という形になっています。この恥骨が出た体型については-踊りの佇まい-の中で説明していますので参考にされて・・と思いましたが、恥骨が出た老人体型を見て頂いた方が早そうなので・・
バレエのターンアウトを足でやろうとしたり、肋骨閉じようとしたり、肩を無理やり下げようとすることは、わざわざこういう体型を目指しています。せっかくですので下から観察してみましょう!
①仙骨下げる
これをやると恥骨が前に出る。。さらには上がってきます。膝は自然と曲がります。。
②肋骨を閉じる
これも恥骨を上向きに引き上げる動きになります。。①の状態を加速させますね。
③肩を下げる
観ずらいかもしれませんが肩下がってます。これは下げようとしているのではなく、首の筋肉で肩甲骨を支え続けたものが限界を迎えてズルっと抜け落ちたような状態。
同時に腰も抜け落ちて固まった前屈姿勢へ。。歩くためには膝と頭を何とか前に出して前進するしかありません。
この姿勢がさらに進むとどうなるでしょう?。。。
二足歩行が限界を迎えて杖を突くなり、とにかく頭を前に突き出してその重さで前進するしかなくなります。
形にとらわれた間違ったバレエを覚えると、自ずと怖い話になってしまいます。
この悪い流れを断つために一言お伝えするとすれば、センターでは大きく!高く!動くこと。”老いの身体”と”若い身体”の決定的な違いはそこですから。。
この”老い””若い”は年齢ではありませんので悪しからず。。”疲れた身体””元気な身体”と言い替えた方がしっくりきますね。
余計な話かもしれませんがバーレッスンで大きく動くのはきっとNGです。
バーレッスンの時間はアウターの力を抜いてインナーの力を使う時間。。
つまり身体を中心に集める時間。。なのにバーレッスンで大きく動くと、バーを杖にして暴れるような動きになりやすい。。バットマンで見るとそれが良く分かります。
バーレッスンでは自分の周りの空気を掻き乱さないよう静かに動くことが大事だと思います。。(-ω-)シュギョウソウガゴトシ・・・
程度の差こそあれ、お伝えした①②③の項目は赤図のアンナバンにも見て取れます。
今回は長い腕の為のエクササイズをテーマにしていきたいので、肩甲骨辺りの異常感を挙げてみます。でもこの図からは見えにくいと思いますので、一気に特徴を書いていきます。
赤図のアンナバンは・・・腰がふんぞり返っています (a)
ということは恥骨を突き出している
ということは肩甲骨が骨盤より後ろに外れる
青図のアンナバンは・・・腰が伸びている(反っていない)(A)
骨盤の中から背中を引き抜いたような状態で頭の高さが低くならない
(この辺りは以前-ドゥバンの軸-に書いてありますので、気になる方はご参考に)
肩甲骨は骨盤の上に位置する
その他・・
一番見えにくく、一番問題なのが赤図のアンナバンの肩は体側のラインより後ろにあること。今回は、そこを自然な位置(腰に肩が乗る位置)に戻すエクササイズをやってみたいと思います。今回の内容は一行にまとまるので、上記の不明な部分は無視していただいて大丈夫です。まとめると・・・
「肩甲骨が背中側に落ちて背中を潰す、あばらが開く、挙句アームスが使えない!を修正するエクササイズを次回紹介します」・・となります <(_ _)>つづく