では背中のはなしをカンブレ(後ろ)を使って綴っていきます。
結論から言いますと、背骨が全部内に収まればキレイなカンブレ(後ろ)になります。逆に、どこかの背骨が出てると一気にラインが崩れてしまいます。
背骨はすべて関連してつながってますから・・・
では、カンブレで背骨を全部内に収めるには・・・まず、一つ一つの背骨の役割(動き方)を理解してあげることです。ここでは、簡素化して前後・捻りの動きに限定します。腰の骨での前後・捻りのポイントは3ヶ所です。
①前屈 と ③後屈 とは連動しています。つまりどちらかの可動が悪ければ悪い方の角度になります。
②捻り は前述したように膝の曲がったバレエやカマアシ(鎌足)とも関連する重要な場所(へその裏くらいの骨)です。
カンブレで問題なのは、あごが上がって首だけを後ろに反らす方です。そういう方は背骨の連動がないので全身で踊るという風にはなってきません。
背骨をつなげて使うには、チョットしたコツがありますので以下に紹介します。
①前屈 と ③後屈 との連動からいきます。
首を引き込んで骨盤が前傾するのを意識すると(背骨ごと骨盤後ろを引き上げるような感覚です)・・・連動で①前屈と③後屈が同時に動きます。 この時、前肩の人は側線のラインまで肩を引き入れます。
引き込んだ首の意識を切らさず耳を側線のラインより後ろに持っていくと②が入ってきます。このとき・・肩が側線に入っていると連動で④が同時に入ってきます。
図でいうと ①+③、さらに加えて②+④。これで腰と胸が使える状態に入ります。
ここまでを簡単にまとめると
「カンブレの前に頭を一回前にあおるだけ」です。
”後ろカンブレの前に軽くうつむく。。。よく見るアレです”。
前から見るとペンダントの位置とか言われるポイントの裏の背骨が④捻りです。ここまで②④が入ってくるとこの場所をよく捻ることができます。
「カンブレは反るだけで捻りは関係ないでしょ?」
と思われるかもしれませんが、実は深いカンブレになると、この個所を捻る必要があります。実は・・・この一つ上の骨は左右屈(側屈)の役割を持ちます。
つまり、捻ったところからここの側屈を使うことでもう一段深いカンブレを見せることができます。
これを図示してみますと、
上の図と比べると反りが格段に深く見えませんか?
実は②捻りの上の骨を側屈の分だけ少し傾けただけです。
「でも、肩の位置が傾いてしまうのでは?」と思われますが実は・・
上半身にはこの捻りと逆に捻る役割を持つ骨(④捻り)があるのでこの骨(④捻り)で肩のラインを骨盤と平行に揃えることができます。
まとめると、カンブレする時、②を軽くねじってその上の骨の側屈で反りを見せ、最後に肩甲骨を骨盤と並行の位置に戻すイメージをもてば、いつもより深いカンブレが体感できるはずです。
更に、この捻りのポイントが中に収まっているということは、「背骨の動きがいい」ということになります。
言い換えれば、背骨がよく動くために必要な軸といったイメージです。
でもこの②が中に入っていないと体の捻りがうまくいきません。
前述したような「膝の曲がったバレエ」「鎌足(カマアシ)」になる人はここが中に収まっていません。
ではそういう人は、どこで捻るか? - 「膝です!」
「バレエ始めたら膝が痛くなった」のほとんどは、ここに原因があります。
次回は膝が痛くなるバレエをアチチュードで考えてみます。