もっとも背中と腕が繋がらなくなる瞬間というのが、アンナバン~アラセゴンの瞬間。
-背中から腕を使う-の内容が理論的なベースになるのですが、腕が背中から使えてる条件としては、”肘” と ”肩甲骨の下の角”との間の皮膚が張っている(緩んでいない)こと。
それによって”肘 - 肩甲骨 - 腰 ”とつながって背中から腕を使うことができる=首や肩を使わないアームスになる。
そう言うと・・・張っている状態 と 緩んでいる状態 との差がよくわからない・・・ということになるようです。そこが張っている状態が分かりやすいのは、アンバ~アンナバン になった瞬間。。この時はそこの皮膚が張っている状態です。後はこの皮膚の張りを切らさないようにアラセゴンへと繋いでいきたいのですが、アラセゴンに入る瞬間にこの皮膚の張りが緩んでしまう。。。結果、腕が背中と繋がらなくなって ~ 肩で支えて・・・首の筋肉が補助に入って ~ 肩が上がって首が縮む。。
なるほど、「アンナバン」というポジションは腕と背中を繋ぐためのものなのか、そんな気さえしてきます。さて本題。。
なぜ?アンナバン ~ アラセゴン の時に腕と背中が繋がらなくなるのでしょうか・・一番の原因は、アンナバン に入った時の”肘” と ”肩甲骨の下の角”との間の皮膚の張りを感じていないから、ということにはなるのですが。。まずコチラ。
アンナバンにアームスを持っていく動作を(背面)と(側面)から見た図とします。
赤い星印✩が”肘” と ”肩甲骨の下の角”との間の皮膚の張り に当たる部分です。
アンナバンのポジションになるとここの張りを意識できます。
アンナバンの動きは腕が前に出る動きと、脇を開く動きとの合わせ技。
そして、前に出す動きと、脇を開く動きの配分は体型によって変わってきます。
ので、アンナバンの形はビミョ~にみんな違うはずです。
今回はその先が本題。アンナバンで張った脇の皮が、アラセゴンに腕を開く瞬間に緩んでしまう。と、腕が背中と繋がらなくなってしまう。
赤い星印✩の部分を図でイメージしてみるとこんな感じ。。
アンナバンで張った脇の皮が、無造作に腕を開いてしまうアラセゴンだと緩んでしまいます。
こうなるとアームスは背中と繋がらなくなります。
では、どうやったら緩まずに済むのでしょう?
教科書(?)通りに言えば、肘が後ろを向くように開いていければここの張りをキープできます。肘を遠くに!ってヤツでしょうか?でもここで問題が発生します!
肘を後ろに向けて張りをキープする動き。。これを肩でやってしまうんです。それは、すぐ肘が落ちてくることで自覚できる筈です。
アンナバンまでは背中から腕を使う準備が出来たとしても、ここで肩を使ってしまったら首肩で支えるアームスになってしまい、すぐに肘が落ちてきます。。
ではどうするか?・・・今回は二通りの対処法。
①肩を使わずに肘を後ろに向ける方法
これは手首から先の重さを使って肘を後ろに向けていきます。やり方、、というほどの
ことはなくただ手首の力を抜いて親指側にダラッと落とすだけです。
そうすると肘は自然と上を向いてきます、手首の重さで肘が上を向く感じ。
肘が上を向いたら腕と背中がつながった状態。楽にアラセゴンに入っていくことができ
ます。ただ、手首からダラっと抜くとアラセゴンに入った時に手のひらが下を向いてし
まいます。慣れてきたら、親指だけをダラっと落とすといい感じになると思います。
ちなみに親指を曲げてしまうのは全然違います。鎖骨に力が入って結局首でアームスを
支えるようになります。
②肩を使わずに肘を後ろに向ける方法
これは脇の皮が緩んでしまう前に、まず腕を伸ばして背中と腕を繋いでからアラセゴン
に入っていきます。アンナバンの状態で肘を内に寄せながらアームスを伸ばしていくと
途中で腕と背中が繋がります。そうすると楽にアラセゴンに入っていけます。
なぜほんの少し肘を内に寄せるかというと、アンナバンの脇の皮の張りをキープしたい
からです。アームスが背中と繋がる前にちょっとでも開いてしまうと先ほどの図の右側
のように緩んでしまう。
先ほどの①が手のひらが下に向くのに対して、こちらは肘が下を向きがちです。
アンナバンで外に向いた肘をキープしながら内に寄せてくるといいでしょう。
①②共にアームスが背中と繋がると腕は勝手に開いていきます。それは肩甲骨が締まるかのように内に寄ってくるから勝手にアームスが開く。
手首や腰・首が緩んでいる必要があるのですが、勝手に腕がアラセゴンのポジションにに入っていく感じが出れば首肩を使わない腰で支えるアームスになっている筈です。
付け加えると、胸も前にせり出してきます。そうなると重心が前に移動して踵が軽くなる感じも同時に出てきます。これが体の中を使った重心移動なんです。
ご自身の体型に合わせて①②を上手く組み合わせてみられるといいでしょう。