そもそもなぜ?アンディオールする必要があるのでしょう。
そして、どこまでターンアウトすればいいのでしょう?180度まで必要なのでしょうか?・・・アンディオールが必要な理由・・・
それは例えば、上げる(上がる)方の足が軽く伸びやかに上がるために必要です。
今回は上げる(上がる)方の足を軽く伸びやかに使うためのアンディオールはどこか?という観点で話を進めてみます。
上げる(上がる)方の足が軽く伸びやかに上がるために必要なこと・・・そのためには上げる(上がる)方の”足の重さが無くなればいい”ということです。
足に重さがあるから、筋肉を使って引っ張り上げなければならず、見てる人も力が入ってしまいます。
足に重さがなければ、筋肉で引っ張り上げる必要がないので無理なく伸びやかに見えるのが特徴です。
上げる(上がる)方の足の重さをなくすためには?=軸足に全体重を乗せることです。そうすれば、上げる(上がる)方の足の重さは無くなります。
そして爪先が開いていた方が左右への重心移動を大きくすることが可能なので、軸足に全体重を乗せやすくなる、これがアンディオールが必要な理由です。
ですが、こんな反論が自然と出てきます。
「もし、足の重さを計って10kgあったら、重心移動したって10kgじゃないですか!」もっともな話です。
これを説明するには整体でいう”力の流れ”という考え方が必要になるのですが、まずは体感してみましょう。
気を付け!の姿勢からどんどん片足に乗っていきます(左図~中央図)
上半身は傾けずに、もっと乗っていきます。
これ以上行くと横に倒れてしまう!という1点を超えると同時に足を横に出してみましょう(右図)するとバランスして倒れずに済みます。
この時の足の重さはどうでしょう?重さを感じないと思います。
ちなみに”整体である”という状態はこのような状態が全身に行き渡った”身体の重さを全く感じない状態”ということも出来ます。
アンディオールに話を戻します。
体感していただいた足の重さを感じない状態・・・これを爪先を開いて行うと爪先まで重心移動出来るわけですから、より大きな重心移動を左右に使い分けることがが可能になります。
ところが、爪先を開くとトタンに出来なくなる方がほとんどです。それは爪先を開く意識が先行するあまり、余計な力で爪先を開き、軸を崩してしまうのが原因です。
一番多いのはアンディオールをお尻の筋肉で行うため骨盤が後傾し膝が緩むケースです。軸の力が膝から抜けてしまう状態です。
だからといってそこから膝を伸ばしても抜けてしまってる力は止められません。例えるなら、穴の開いたホースを手でふさぎながら使うようなものです。じっとしてるときはふさぐことが出来ますが、いざ作業を始めると不意に水が漏れる、漏れてるのに気付いてふさぐ、を繰り返してストレスたまる、余計疲れる、といった感じです。
結論としては以前と同じなのですが、鳩尾からつながったアンディオールでご自分の1番ポジションを確認していただく、そこから始める”大人のバレエ”です。