「腕が重い」の2回目です。
前回、腕と腰の繋がりが無いから”腕が重い”と簡単に書きましたが、その辺りをもうちょっと書いてみます。。。
これまで自然な引上げとして紹介してきた”8”の字の流れ。。
側面から見たときに腰→胸→肩甲骨の間→鳩尾→丹田→腰・・・と流れる(縦の)引き上げの力。
整体が目指す答えとも言える部分なのです。
ところで先日、ワンピースの黒人女性が前を歩いていました。
やけにヒップアップしているので”ヒール履かなくても良さそうですけど?”と思って足下
に目をやると、なんとペタペタのパンプス!ヒップアップ感が尋常じゃない!
そして歩くたびにややタイトなワンピースは、擦り上がるように腰のあたりにフワッとしたシワを作っている。
このお尻上から腰にかけてスカートやズボンが擦り上がってくるような流れ、これが引き上げの力なんです。意識的な力でやるものではない。でも今回はその話ではなく。。
黒人女性眺めてる所に戻ります(眺めてるっていっても、せいぜい5秒くらいですよ)
左右の肩甲骨は背骨に引き込まれるかのように締まっている。胴体に幅広さはなく、いわば円柱のようなイメージ。。そこに見て取れるのが左右の肩甲骨を囲うような横の”8”の字の流れ。。(下左図)
今回はこの肩周りにある横の”8”の字の流れについてです。
←背中から見た肩甲骨の図としてください。
左右の肩甲骨の軸は肩甲骨の間の背骨
にあります(右図の青い中心点)。
そこは縦の”8”の字の流れで胸が張る動きの裏に当たる部分。
そこには胸が張る→肩甲骨が寄る、という前面背面の連動があります。
この縦の”8”の字の流れの中での胸が張る→肩甲骨が寄る という流れ。
これが横の”8”の字の流れへのスイッチになります。
細かく確認したいのですが・・まず、
引き上げのある身体は、肩甲骨が寄っていて胴体が円柱状なイメージになる。
それに相反する幅広な体の特徴は、この肩甲骨が開いたり浮いたりしています。
その肩甲骨の開きや浮きが特徴的に出てくる場所、それが肩甲骨の下の角(下角
と呼びます)です。ですからこの下角をスタートに流れを追ってみます。
右の下角からスタートします。(上右図)
開いた下角を寄せます(肩甲骨が寄ればOK)。これには縦の”8の字”の流れを使います。
先ほど書いた胸が張る→肩甲骨が寄る。意識的な力(筋力)で寄せないようにします。
①右の下角が寄ってくると散らばっていた力がせき止められて上に流れて行きます。
(右下角から左上がりの赤い矢印)
②その流れは肩甲骨の軸の骨を経由して前へ、胸骨から左鎖骨へと流れます。
(中心点から左上に流れる赤い破線の矢印)
③鎖骨から肩甲骨の外に流れて、左の下角に向かって流れて行き左の下角が寄ってくる
(左側の右下がりの赤い矢印)
・・・次は左の下角からスタート。となり”8の字”のループに入っていくわけです。
でもこれは流れを感じるよりやってみられた方が早いです。道具は使いますけど。。
道具とは?時代劇でよく目にするアレです。ほら、「父の仇!」とかいう時の。。違ったかな?。。あっち!かまどの前で働いてる時の。。そう、”たすき”です。
たすき掛けをやってみられると、この意味が体感できると思います。
ただ、ポイントがあります。そのポイントとは・・・
肩が前巻になっていると横の”8”の字の流れは無くなる!というところ。
ですから、たすき掛けの紐(幅広の方がいいです)は前巻きの肩を開くようにセットすること。かといって締め上げると力は流れなくなりますよ。
前巻きの肩について少々・・補足。
横の”8”の字の流れが前巻きの肩にぶつかると、力は腕に落ちていきます。
腕に落ちた力は、最終的に指まで落ちていきます。
指に力が・・・という実感はないかもしれませんが、指に力が入っていると力を抜いて
いても指が内に巻いています。
また逆に、指に力が入っていても肩は前に巻いてきます。
1)例えばPC操作が長時間になると指に力が入りっ放しになるので、肩が巻いてきます。
(=横の”8”の字の流れが無くなる)
それは肩甲骨の開きへと繋がり、肩甲骨の間の骨が凸してきて(=縦の”8”の字の流れが
無くなる)胸が落ちて、腰が抜けていく。。
2)例えばアンデオールの失敗でお尻を巻き込むと胸が下がる
(=縦の”8”の字の流れが無くなる)。
そうすると肩甲骨の間の骨が凸してきて肩甲骨が開いて(=横の”8”の字の流れが無くな
る)腕は重くぶら下がってしまう。
二つの例えで 1)PC操作の方は指の使いすぎから胸を落とす例
2)アンディオールの方は腰を下げて胸を落とす例 です。
どちらも肩甲骨の間の骨が凸することで(縦横の)”8”の字の流れが無くなります。
つまり縦横の”8”の字の流れは連動しているんです。
縦の”8”の字の流れで引き上げがあって、その上に横の”8”の字の流れが乗っているイメージ。ですから流麗なアームスっていうのは、腰とつながった軽い腕というのが大前提。
前回と違って、”腰と繋がった腕”を引き上げの観点から書いてみました。
意味不明?でしょうか。。