”フロアーでのストレッチ”はあまりお勧めしていないのですが、ストレッチして頂きたい場所というのが実はあります、というのが前回の締めでした。早速ですが・・・
下の二つのイメージ図でご覧ください。
体を(肩甲骨から下くらいのイメージです)横から見た図としてください。
左を理想的な体型としています。
右は前回の”ハムストリングが硬い”・”膝裏が硬い”・”股関節が硬い”を全部持ってる人のイメージです。
どちらも同じパーツで構成し、高さも揃えてあります。(本当は左の方を高くなるんですが・・・)
見た目の印象はいかがでしょうか?
腰の高さは同じなのに右が低く(落ちて)見えませんか?
そしてここには、関節の負担が見えます。下の矢印をご覧ください。
左は上半身の重さが真っ直ぐ足に行く
のに対して・・・
右は股関節・膝を経由してしまいます。
これがそのまま股関節・膝の負担です。
・経由している股関節は上半身の重さを
一旦受け止めなければなりませんので
動きづらくなってしまいます。
・膝は踵に乗り過ぎた体重を爪先側に
もっていくために常に曲がっている
必要があります。
右図から左図へ変わるためにストレッチしていただきたい場所!とはどこでしょうか?
それが前腿の付け根です。ここが縮んで内に入り込んだようになっているんです。
重要なのは、前腿の付け根が硬いと足が短く見えます。それはそのまま腰が使えてないという事になります。
そして腰が使えると、足の付け根は腰の上端になります。解剖学的にはあり得ないんでしょうけど、生きてる体にあっては足の付け根は腰の上端です。
そうなると足に余計な筋肉付けずに長い足が手に入るのですが、それはいつか-踊精(yousei)-で。
上の図で前腿の辺りが前に出てくると3つの矢印が1本になるのがお解りいただけると思います。そしてこの3つの矢印が1本になる!という事は前回のハムストリング・膝裏・股関節すべてが緩んでいる必要があるんです。ですから、このストレッチがきちんとできればそれらの場所にもストレッチが入ります。その分、難しいです。
では前腿の付け根のストレッチのやり方です。
正座から後ろに寝るだけです。やり方は簡単なのですが前腿の付け根が硬い方にとってはとても難しい!大抵の方は下の図のようになります。
やっていただきたいのは下の図です。
上の図と比べると何が違うんでしょう?
それは、前腿が伸びずに背骨が反ってるだけになっているんです。
二つの図の前腿の付け根の角度に注目していただければ一目瞭然です。
実はやり方に一つコツがあります。下の図です。
①前腿の付け根を折った(縮めた)まま
寝ます。
②腰の反りを拳1個分のスキマに
抑えます。
③そして腰の反りを拳1個分にキープした
まま膝を落としていきます。
これ、少しずつしか伸びません。焦らず毎日少しずつどうぞ。
それと、もう一つ。
先程、”前腿の付け根が硬い方にとってはとても難しい!”とお伝えしました。
それは①の”前腿の付け根を折った(縮めた)まま寝ます”の段階が足の甲が痛くなって出来ない!のです。
そういう方には正座の段階でストレッチポールの上に仰向けに寝てもらって、そこからやって頂いています。
とにかく段階を追って少しずつ少しずつ・・・伸ばしていってみてください。
必ず、足腰の使い方に変化が出てきます。