テニスをやってる方を診せていただくと、先ず気になるのが肩甲骨の左右差。。
利き手でラケット振るので仕方のない部分ではあります。。
次に気になるのは利き手の逆側の背中(右打ちなら左背中)の硬直。。と、そこから派生する腰周りの捻じれや股関節の左右差。。
そうなると股関節の動きが悪くなり、少なからず”手打ち”という問題に行き当たります。
昔は腰で打てていたのに、いつの間にか・・手打ちになってしまっていたみたい。。
そうですね。。では、昔みたいに腰で打っていきましょうね。
。。(*'ω'*)???どうやっていたか思い出せません。。
では、思い出していきましょう!ということで今回は”テニスのインパクト”を整体的観点から見ていきます。打ち方についてはテニス関係のブログを覗いてみると色々とあるようなので、ここでは体の使い方主体になりますので悪しからず。
昔は出来ていたけど今は出来ない。。
例えば、歩く!動作一つとってみても10代の頃を思い出しながら歩いてみてください、ったって歩けない。歩けない理由は?
-老化- という言い訳の万能句に頼りがちですが、そうじゃないです。
自然にやってたから、意識がないだけ。ならば意識的に身体の使い方を戻してあげれば、かつて出来ていた動きは取り戻せるでしょ♪と、簡単に言ってますが・・どうでしょ?
さて、テニスのフォアハンドのインパクトの図を3例並べてみます。
いろいろあるんですね。。
私がいつも推奨していたのは②です。
肘を脇に突き刺すような角度で腕をロックしたら、あとは腰の回転でインパクトに持っていく(腕肩は何もしない)。
①も面白いですね。
肘を脇に突き刺すような角度で腕をロックしたら、腰を入れて後ろ足→前足の重心移動でインパクトに持っていく。
③は独特ですね。
左肩を上げて右脇潰して固めて、左右の肩の回転でインパクトに持っていく。確かに手打ちにはなっていません。。が、身体を壊してしまいそうな危うさが感じられます。
これらに共通するポイントは”肘と脇”です。
肘を脇の真ん中(体側線上)に突き立てるような角度。これによって肘と脇がロックされて背中から打つようなポジションに入れます。なので前面の筋肉でラケットを振り抜くのではなく、背中から押し出すようにインパクトに持っていける。
さて、昔はコレが出来ていたけど今は出来ない。この原因は何でしょう?
それは、身体が前屈してきているからです。身体が前屈してくると「肘を脇の真ん中(体側線上)に突き立てるような角度」が取れなくなります。
そうなると背中から押し出すような力が使えないので、上腕二頭筋・大胸筋といった前面の筋肉でラケットを振る・・いわゆる”手打ち”です。
そして手打ちを繰り返すと上腕二頭筋・大胸筋が委縮を起こし、身体はより前屈になっていくという負のスパイラルへ。。
もう一つ・・昔の自分を取り戻すために・・
肘を脇の真ん中(体側線上)に突き立てるような角度を取るためのポイントがあります。
それは右肘から手首まで(右前腕)を外回し(外旋) + 左肘から手首まで(左前腕)を内回し(内旋) すること(①②の前腕の丸い矢印です)。
実はこの”右前腕外旋+左前腕内旋” で肩の力が抜けます(つまり、手打ちになりにくい)。肘との関連で見ると・・
”右前腕外旋=右肘下向き + 左前腕内旋=左肘外向き” となります。
この右肘下向きで、肘を脇の真ん中(体側線上)に突き立てるような角度を取り易くなります。この”右前腕外旋=右肘内向き + 左前腕内旋=左肘外向き”が見て取れるのが②と③ですね。
①も”右前腕外旋+左前腕内旋”となっているのですが、左肘の外向き感がない。インパクト迄が回旋運動じゃなく前後移動になってるのも関係しそうです・・体の前に壁を造ってるような・・
ちなみに逆の”左前腕外旋+右前腕内旋” では肩の力は抜けません(つまり、手打ちになりやすい)。 ーそれじゃあ、左打ちの人はどぉなるの?ー
左打ちの人でも”右前腕外旋+左前腕内旋”で肩回りの力を抜いてから左肘を脇の真ん中(体側線上)に突き立てるような角度を取れば良いのですが、右打ちの人に比べれば(外に向いた肘を内に向け直すので)1工程増えてしまいます。
確かに「ダブルベンド」の場合は不利かもしれません。
でも「左打ち+ストレートアーム」なら、” 左前腕内旋=左肘外向き”となるので、腕と脇が自然とロックされます。なので、わざわざダブルベンドで肘と脇とをロックする必要がない。
他にも考えられる「左打ち+ストレートアーム」の利点としては” 左前腕内旋=左肘外向き”となるので、バックハンドで腰からの力が送りやすい(片手バックハンドでいける?)と思われます。
美しいですね♪
「右打ち+ストレートアーム」では、この脱力した伸びやかな美しさは出ない。。
と思うのですが如何でしょうか・・・