バレエやダンスの引き上げ・・・って皆さんどうやっているんだろう?と思って調べていると「なるほどなるほど・・・」となるのと「それだと、少なからず力んでしまいませんか?」の2種類の感想に大別されます。
そうなんです、私の場合の基準は”力みが入るかどうか?”なんだなぁ、と改めて思いました。つまり、筋肉を意識する引上げはどうしても、力みのグループに入れてしまうんです。また、引き上げを調べていると興味深い話に中るもんです。
それは”脊柱起立筋(群)”のお話。。。脊柱起立筋群の一番内側(背骨の際)の筋肉、棘筋。これをどう鍛えるか?という話でした。
私見ですが、この筋肉は姿勢が前かがみであれば、重度の負担を受けるので自然と発達してしまいます。ついでに言うとそれが続けば(大抵続くんですが・・・)左右どちらかが硬く細いワイヤーみたいな筋肉になって動きをなくしてしまいます。その後、体は自動的に捻れていきます。(話が大きくそれそうなので・・・基)
このように筋肉というのは、
1-”本人の動きに従って自動的にその動きをフォローしてくれるもの”と考えます。
そして引上げを考える上ではもう一つ・・・筋肉は
2-”意識的に動かせるもの”と”意識しても動かせないもの(無意識に動くもの)”とに大別できます。
この2点を踏まえてバレエ、ダンス、あらゆる運動での初動前の”引き上げ”の筋肉に必要なことを考えてみると、
”意識運動の筋肉はチカラ0(ゼロ) に伴う無意識運動の筋肉のフル稼働” です。
武道における自然体のイメージに近いかもしれません。
ですから”引き上げにおいて、意識する筋肉はありません”というのが結論。
でもでも!です。「力を抜いて立っても引き上がりません!」
「ほんと?もっと抜いてみたらどうですか?」
「なんか、口も空いてきちゃいますけど!」
(そこまでやって頂けますか(^-^; ありがとうございます。心臓の働き上げていきましょうね)・・・ちょっと思い出してしまいました、戻ります。
「力を抜いて立っても引き上がりません!」という方と
「なんか力が抜けない所があるんです!」という方とに分かれます。
どちらにも必要なのが先程の”無意識運動の筋肉の弾力”です。
無意識運動の筋肉への働き掛けは、アンディオール等にみられる重心移動で無意識に動いてくれるのですが、弾力を失った筋肉では力が抜けないために動きがありません。
弾力を失った筋肉とは?
・・・先程の「前かがみの姿勢を支え続けている脊柱起立筋群の棘筋」がいい例です。
どうすれば弾力が取り戻せるんですか?簡単に書きますね。
人が亡くなったときに無くなる・・あの弾力・・あれが必要なんです。
つまり弾力を失った筋肉は死んだも同然なんです。
(とは言っても腐ってないから生き返るんですけど)
ついでに先ほど書いた細いワイヤーみたいな筋肉、あれは筋肉(繊維)の中をいくら探しても見つかりません。それは、弾力を追いかけていくと弾力の詰りとして現れてくるんです。不思議なんですけど・・。。
ですから死体ベースの解剖学ではこういうワイヤーみたいな筋肉は出てこないんです。
○○筋を鍛えましょう!で発達した筋肉の裏では大抵弾力のつまりが発生します。
そうなると動きが無くなってしまうんですね。
人の体って「こうしたい!」という欲求に対して、あらゆる筋肉を含めた全身がバランスしながら動きます。上手く設計されていると思うんです。
だから人体の設計図を紐解くよりは人体の使用説明書を深めていった方がいいと思うんですよね、完全に愚痴ですけど。
でも今後医学が発達してこの生体にある弾力、この物質が解明されて生成できるようになれば、それを注射すれば済むようになるのかもしれません。
そうなると整体師や気功師といった類は必要なくなるんでしょうね。
でもその時はその時で、別の楽しい仕事が何かありそうだから良いんですけど…