・ドゥバンのタンジュ→4番→アチチュードの時にプリエしないとオンポワントできない
・ピルエットで小さくジャンプしてしまう時がある・・・等々
プリエの使い方がちょっと違うのではないでしょうか?と感じる事例がここのところ続いているので改めて。。
”プリエの役割”ってなんでしょう? ー ルルベアップやジャンプするため -
ということはプリエで母指球に重心が移るはずなんです。
が、使い方が違う?と感じてしまうのは、踵重心のままのプリエだからです。
踵重心のままのプリエとは、だいたいこんな感じ。。
見た目の特徴は・・
プリエの底で動きが止まる(踵重心)
そこから母指球で立つラインに斜めに上がっていく、ピストン運動に近いですね。
しかもプリエとアップの軌道が違うので、伸びた後も反動が出易い。だからピタッと止まらない。
要するに膝を伸ばすチカラで母指球重心にもっていくので(実際、重心は移っていないので重心のある踵をふくらはぎで引き上げているのですが・・)、そのチカラ加減はとても繊細で難しい・・・
対して、使ってほしいやり方は下の図
こちらも見た目の特徴を・・
プリエとアップの軌道が平行な軌道を描きます。
そして、プリエの底で踵から母指球に重心が移動します。一般的なドゥミプリエの解説で「・・・踵が浮くぎりぎりまで・・」というのがありますね。
この踵が浮きそうになった時に重心は母指球に移動します。
先ほどのピストン運動プリエ(と仮に呼びます)と違い、まるでブランコのような軌道を描くのでプリエの底で動きが途切れない。
ブランコのように一番高い所でピタッと止まる
(仮にブランコ運動プリエと呼びます)
なぜ?こんな差になってくるのでしょう。
ピストン運動プリエでは、膝に力を入れながらプリエしています。
人間椅子の運動に似ていますね。プリエで腿がパンパンになってくる方は、コレやって
ます。
ブランコ運動プリエでは、膝の力を抜きながらプリエしています。
膝が捻れていなければ、膝は自然と足先の方向に開いていきます。
プリエの底の図でその辺を比較してみます。
こんな感じですね。
左がブランコ運動プリエ 右がピストン運動プリエ
一番の違いはなんでしょう?
ルルベアップのためのプリエですので、母指球のラインに線を引いて比較します。そのライン上に立ちたいわけですから。
ルルベアップのラインを基準にすると、ピストン運動プリエは体が遠すぎますよね。だから斜めに飛び込むわけなんですが。。
いつの間に遠くなったのでしょう?
膝に力が入ったところからです。
膝に力が入った瞬間から膝が支点になって動きませんので、お尻が後ろに押し出されていくんです。でも、怒られるのでお尻を丸め込む。。
と、右のピストン運動プリエの図になってしまいます。
ちなみに左のブランコ運動プリエでは腰が支点になるので、膝が前に出ながら開いていく。。結果骨盤は前傾していきます。大転子が外くるぶしに落ちていく感じ、といった方が解りやすいかもしれません。
結論は?といえば”プリエの膝の力は抜きましょう”です。
ですが膝だけの問題じゃないのでそんなに簡単じゃないんです。
試しに膝の力が抜けない要因を挙げてみます。
肩上がり、腹筋硬直、外反母趾、顎が上がっている時、生理の時、喉が痛い時、
バーを握っている時、湿気がつらい時、腿の外側が張っている時、トイレに行き
たいかも・・の時、イライラしてる時、振りを追いかけるので精一杯の時・・・
全て背骨・肋骨・骨盤・腹部の流れで体系的にその根拠を説明できる内容なのですが、こんなのいちいち気にしてられませんよね。
ですからこういう話は心の引き出しにとりあえずしまっておくといいんです。
そうするとその人なりの何かのきっかけで引き出しから噴出してきて、すべてが繋がっていくんです。何かのきっかけ?とは。例えば・・
パッセの足が軽くなった ピルエットの着地が5番になった 親指が伸びた
ジャンプの着地で足裏が地面に吸い付いた 喉がきれいになった 靴が緩くなった
口許が締まった(^-^; ・・・・
これらは膝の力”も”いくらか抜けた証拠になります。”も”というのはですね。
単純に人体は立体なので。。どこかが変わってくればそれに関連してあと3か所は変わってるはずなんです。ということは、例えば「肘張って!」と言われた時に”肘だけ張って”もダメなんです。肘を張れる形に全身で入っていかないと。。。
なんかダラダラしてきたので、この辺で。。終わります。